この度、一般社団法人健康ニッポンの代表理事に就任いたしました遠山健太です。

少子高齢化社会へ加速するとともに、国では平成12年に介護保険法を施行、平成18年には介護予防重視の方針が導入されました。また現在では、団塊の世代が後期高齢者となる2025年に地域包括ケアシステムの構築が課題となっております。 私も常々、スポーツトレーナーとしてその専門性を発揮してこの問題の改善に力を注がなくてはいけないと実感しておりました。

 

医療費の増加は日本が抱える社会問題の一つです。厚生労働省が発表した2014年度の概算医療費は40兆円に達して過去最高額となりました。特に高齢者の医療費増加が目立っており、医療費全体の36%を占める75歳以上の医療費は2.3%増えています。我が国では医療・介護・福祉の三者が連携して、この問題解決にあたっていますが、我々、スポーツトレーナーが運動指導の専門家として貢献できることは多分にあると考えております。

 

また「子どもの低体力化」も日本の社会問題の1つです。先ごろ公表された「体力・運動能力調査結果(平成21年度)」でも子どもの体力は依然、低い水準と評価されています。私も毎年のように学校現場に呼ばれては「体力測定の数値の改善」をテーマにお話をさせていただいております。学校現場では、このように「体力向上」は「数値向上」とイコールだと捉えている方も少なくありません。

私は、「子どもの低体力」は「測定項目の数値低下」という単純なことではなく、子どもの運動意欲の低下そのものであり、実際自分自身の体力や動作に興味がない子どもが増えているのではないと考えています。

このような「運動に興味がない」子どもたちが将来、大人になり、やがて高齢者になると、彼らの健康が大きな問題点となることは間違いありません。すなわち、子どもたちのために発育・発達を考慮した健康・運動指導を行うことは、将来的には必ずや高騰する医療費の削減になるなど重要なポイントを握っているのです。

 

このように社会の健康へのニーズは複雑化、高度化しており、高い指導能力と広い知見を備えた運動指導者がこれまで以上に必要とされています。「国民一人ひとりが健康管理を意識する社会」を実現するため、その判断ができる専門家を養成し、健康社会を根付かせるシステムを構築して、これまで以上に社会的使命を果たしていきます。そして、子どもから高齢者まで、全ての皆様の健康の維持・増進、および予防などに、幅広くお役に立ちたいと願っております。

今後とも皆様のご指導、ご鞭撻を賜りますよう、お願い申し上げます。

2016年10月21日

一般社団法人 健康ニッポン

代表理事 遠山 健太

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